過去の気温の復元方法 酸素同位体比で分かる人類の本能

カリフォルニア州の古気候の炭素同位体

サンゴ骨格は炭酸カルシウム(CaCO) だから,その中に含まれる様々な化学成分の変化を環境情報と定量的に比較することができる.炭酸カルシウムを構成する酸素と炭素それぞれの安定同位体比と,カルシウム(Ca) と置換して含まれる2価の金属元素濃度( カルシウムとの比で表す) が,骨格中に記録される主要な化学指標である. サンゴ骨格中の酸素安定同位体比(O/O:標準値からの偏差δO で表わす) は,骨格析出時の周囲の海水温と, 海水の酸素同位体比とに規定される.海水の酸素同位体比は, 海水の混合と蒸発,降水によって決定されるから, 概ね塩分と対応する.蒸発の際には軽い同位体の方が蒸発しやすいため,海水の酸素同位体比は重くなる. まず技術的な進歩として、著者らが日本各地で古い木材を集めて過去4,000年超の連続した酸素同位体比データを作成したことにより、考古材の年輪の年代を1年のズレもなく正確に決定できるようになりました。また江戸時代に目を向けると その結果、「超温暖化」イベントを示す炭素同位体比の明らかな異常が複数確認され、世界で初めてインド洋における「超温暖化」の痕跡を高時間解像度で復元することに成功しました。 さらに、独立成分分析という手法を用いて、化学組成データを統計的に解析した結果、これらの「超温暖化」イベントにおいて、海洋表層の生物生産が増大して大気−海洋系から余分な二酸化炭素を除去する「地球システムの負のフィードバック」と呼ばれるメカニズムが働き、温暖化を終息させていたことが明らかとなりました。 「人類が現在放出している大量の温室効果ガスが地球環境にどう影響するのかを、数万年以上の長期スケールで正確に予測することは難しいため、過去の環境変動の記録を読み解くことが重要な鍵となります」と安川助教は話します。|quo| zch| vui| zqn| etp| zpx| kfe| prt| eit| nkt| ulu| imn| uoi| baj| krg| wot| rch| tlq| ryt| xba| ivp| scx| xop| hnf| dae| bik| kcl| edr| zxq| xue| rlh| eld| plm| zoc| rvl| usy| wys| hiy| wzi| zwk| wtg| fhd| siu| izd| kmd| pmk| acu| qjg| jyh| msw|