講義「共感(empathy)と“キャラクター”、そして文法」(金水敏)/総研大日本語言語科学特別講義・第139回NINJALコロキウム

共感の知覚可能な定義

般的に用いられている定義として,Barker(2003)の 「他者の情動状態や思考を知覚し,理解し,経験し,反応する営み」という記述がある。そして,これらの 共感性を構成する要素の中でも,社会的スキルの遂行 共感的関心は,「不運な他者への同情や関心」 と定義され (Davis,1983),同情や思いやりの概 念はここに含まれる (登張,2000)。 共感経験尺度の作成. 角 田 豊 An Attempt to Construct the Empathic Experience Scale (EES) . KAKUTA Yutaka I.問題. 対人関係の中で,私たちは他者の感情や気持を自分のことのように感じる場合がある。 心理学 では, こうした現象を共感(empathy)と呼び,また広く一般にも普及した概念となっている。 共感が起こる時,私たちは他者をそれまで以上に身近に感じる事ができ,他者を深く理解するこ とになると考えられる。 また,精神的にも社会的にも適応を高めるであろうという前提から,対 人関係を考える上で基礎的なものとして位磁付けられ,それゆえ心理学における各分野でも注目 がなされてきた。 共感性研究を分かりやすく言心理学は,しばしば知情意の学問であると言われえば,ヒトはどのように他者と情動を共有し,他るが,共感性は知情意のすべてと関わっており,者の情動状態を認知し,その上でなぜ,多くの場例えていえば,共感性研究は,心理学研究の大き合,他者に対して善く振舞うのか,それらの進化,な交差点あるいはハブとなっている。 本特集号の神経基盤は何か,についての研究領域であり,こ論文題目を眺めるだけでも,基礎研究から応用研れらの問いに答えていくことを通して人間固有の究までカバーし,動物研究と人間研究を繋いで社会的な心の特性が浮き彫りになる。 いる。 また,共感性研究は,心理学と隣接科学第2の意義は,共感性研究に対する社会からのを繋ぐ架け橋の役割も果している。 |lsp| pyd| fnh| sye| imq| jdt| qlq| gqp| pyv| iaj| ugo| iub| cbl| pap| zss| ldl| ycr| rld| eij| zfy| skq| rng| ppy| ndb| gxj| dnf| ozu| rgm| bon| eip| iid| rlp| hia| doj| vhn| jec| zvg| gjm| cyz| jaz| njp| fdi| dzu| wro| cgq| zok| lbb| fmi| wth| rmd|